あなたが商品を売りたいなら、商品について長々と語るべきではありません。
それよりも、むしろあなた自身を売り込んだ方が効果的です。
それは、なぜでしょうか?
消費者は、商品販売者やサービス提供者を「信頼」してはじめて商品やサービスを購入するというアクションに至ります。
お金を使うさい「損をしたくない」「後悔したくない」「だまされたくない」そんな思いがあなたの頭によぎりませんか?
だからこそ、あなたが営業・販売・マーケティング担当者なら、そうした心理に先回りして「信頼」や「安心」を確保することが必要になります。
信頼できない相手とは
逆に、信頼できない相手とはどんな相手だと思いますか?
それは匿名で素性のわからない人間。また顔が見えない存在でも同じです。
そうしたことに対してきちんと配慮していない企業ホームページはまだかなりの割合を占めています。
会社概要に社長の名前と資本金、住所が掲載されているものの、人間の気配がまったく感じられない。
名前と資本金と住所という情報もしくは文字の羅列で信頼や安心しなさい、というのは企業側の論理の押しつけです。
ある喫茶店のできごと
普段は朝、開店前にガラス窓を拭いている喫茶店。その日は、たまたま営業中、お客さんがほとんど入っていなかったのでアルバイトの女の子が窓拭きをはじめました。すると来店者数が急に増えました。実際の話です。
何度かためして偶然でないことがわかり、その店では窓ガラスがいくらきれいでも、営業中、数時間おきに窓ガラス拭くことを習慣化したそうです。
どんな人が働いているかがわかるだけで人は安心し、さらにその店に興味さえ持つようになる。結果的に「あの店に入ってみようか」という気持ちになるわけです。
私自身、始めて訪れた街角のパン屋さんで一生懸命パンを並べているアルバイト店員らしき女の子の姿を窓越しに見かけた後に、ふらっと、その店に入り、パンを買った記憶があります。
そうした思いから私が仕事でかかわる企業サイトでは人の写真を意識的に多めに掲載し、サイト訪問者に安心感を与えるよう努めています。
社長やスタッフのメッセージやつぶやきなどもブログなどで積極的に掲載するようすすめてもいます。
そうすることで無味乾燥なサイトが人間の体温を感じさせ、親しみやすいものに変わります。それが安心につながり、その先の信頼感を獲得・構築する土壌を用意することになるのです。
あなたの会社のサイトやパンフレットといった営業ツール、商品ばかりを売りこんでいて、人を見せるのを忘れていませんか?ぜひ一度チェックしてみて下さい!
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