はじめに
あなたが物語の力を「ここぞ」という場面で有効に使いたいなら、物語の持つ魅力について知っておく必要があります。
特に、どんな物語に人は惹きつけられるのか、そのことを理解しておくことは重要です。とりわけ、あなたが他人を惹きつける魅力的な物語を語りたいと望むなら。
物語分析のトレーニング方法
しかしながら、物語分析のトレーニングを毎日時間をとって行う必要はありません。
海外から現在も注目を集めているゲームプロデューサーの水口哲也氏も言っていましたが、日常生活の中の自分の心の動き、特に自分が心を動かされた場面を観察し、記憶もしくは記録していけばいいのです。
その材料はなんでもかまいません。ニュースやドキュメンタリー、映画、なんでもありです。
20世紀少年
私の場合、最近見た映画に『20世紀少年』があります。漫画の原作は読まずに、いきなり映画を見ました。それでも、すごく引きこまれました。
その理由について考えてみると、「謎と意外性」がその鍵を握っているという結論に達しました。
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『20世紀少年』の謎は、人類滅亡をたくらむ悪の指導者「ともだち」は何者かという点に尽きます。
また意外性もふんだんに盛りこまれています。
人類滅亡をストップしようとする救世主のリーダーがコンビニ店員「ケンジ」だったり、「ともだち」の地球滅亡計画が「ケンジ」が描いた子供時代の予言の書に準じていることなど。
HEROES
たった今ふと気づいたのですが、人気海外ドラマ『HEROES』の設定もすごく似ています。
(私は一昨年からこの『HEROES』と『グレイズ・アナトミー』にハマって継続的にケーブルテレビで視聴しています)
謎の人物による人類滅亡計画、それを阻止するキーマンになるのは日本人のオタク会社員ナカムラ・ヒロ。
根強い人気を誇る推理小説の面白さも、この「謎」と「意外性」が鍵となっているはずです。
謎で惹きつけられ、その謎の解が予想外、意外性のあるものだったりすると読者は「やられた!」と思います。
しかし、その感覚はきわめて心地よい「やられた!」であり、快感なのです。
おわりに
物語コミュニケーションを実践していく上で、小説や映画のシナリオのような複雑でスケールの大きなストーリーを一から作りだす必要はありません。
必要なのは、ちょっとした物語でいいのです。その中に、わずかでもいいから謎や意外性が含まれていれば、さらにいい。
あなたが語ろうとしている物語に謎と意外性はあるでしょうか?
もしくは謎と意外性が盛りこまれていたとして、それを受け手に感じてもらえるような話の流れになっていますか?
一度、チェックしてみてはいかがでしょうか?
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