Whyからはじめよ! 「ビジョンのシェア」が本当のゴール

はじめに

あなたが成功させたいあるプロジェクトが目の前にあるとします。それを成功に導くためには、同僚、部下、はたまた上司まで巻き込む必要があります。さて、あなたはどのようにして彼らをプロジェクトに巻き込み、自ら協力してくれるように動くべきでしょうか。

「何を」「どうやるか」について語る?

プロジェクトの売上げ・数値目標、それを実現するための手法と実行計画、といった具合にどんな目標に対して、「何を」「どうやるか」についてあなたは自分の頭の中にイメージを持っています。それを誤解のないよう、わかりやすく共有すれば、具体的な道筋がはっきりするのでみんな協力してくれるとあなたは思うかもしれません。

それが一週間程度でかたづく内容のものだったら、それでうまくいくかもしれません。しかし、新規事業立ち上げや新事業所の立ち上げのような場合は、それではうまくいかない可能性の方が高いでしょう。

大事なものを伝え忘れていないか?

なぜなら、目標と計画と施策についてあなたは語ったものの、そのプロジェクトにコミットする理由とその意味を伝え忘れているからです。どんな思いや意気込みを持ってあなたはそのプロジェクトにチャレンジしているのか?このプロジェクトに関わるメンバーにとって、所属する組織にとって、そのプロジェクトを成功させることがどんなインパクトを持つのか。なぜ、このプロジェクトを成功させることが個人にとって、チームにとって大切なのか?

一般的に私たちは、人に働きかけるとき、自分の要望として「何を」「どうしてほしい」ということを明確に示すものの「なぜ」の部分をうっかり伝え忘れることが多いようです。

取り組む対象が「何」であるかは考えなくとも、はっきりしているケースが多いですし「どうやるか」、どう実現するかに関しても、プロセスや期日なども含めてあれこれ考えているので、その部分をポイントとして伝えがちなのです。

人は「何を」ではなく「なぜ?」を重要視する

しかし、周囲の人間を巻き込むことが得意な人や組織は、なによりも「なぜ」の部分を先に語ることが多いのです。
たとえば、アップルは「テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える(improve the lives of millions of people through technology)というビジョンを掲げています。それをもっとも明確に打ち出したのは、1997年のThink Differentキャンペーンかもしれません。かつて、crazy(変わり者)と言われつつも自分の道を突き進み、世界を大きく変えることに貢献した人物を取り上げたCMが印象的でした。

そして、伝えたかったのはアップルは単なるコンピューターを作ってユーザーに届けようとしている会社ではない。クレイジーと言われても、テクノロジーの力で世界をよりよく変えたいと考えている会社なのだ、と。

このCMにはアップル商品は出てきませんでしたが、このビジョンに共感しウインドウズからマックに乗り換えた人はかなりの数にのぼり、当時息絶え絶えだったアップルが息を吹き返すきっかけになったのです。

最近のスマートフォンのCMも多くのアンドロイド陣営は、カメラの解像度や写真の編集機能、電池の持続時間などスペックを強調しがちですが、iphoneのそれは機能を強調することは滅多にないですね。

iphoneを使うことでちょっと便利で楽しくなったシーンの積み重ねであることが多いと思いませんか。このあたり、アップルは基本戦略を変えていないのですね。

なぜなら、「なぜ」(理由だけでなく、ビジョン・思いなども含みます)を示され、それによって心が動かされたときに人ははじめて動くからです。

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photo credit: Ken Whytock via photopin cc

私たちは、どちらかといえば「何を?」「どうやって?」を示した上で、「なぜ?」を語るのを忘れたり、最後に申し訳なさそうに伝えるケースの方が多いのではないでしょうか?同じ職場の同僚なんだから、目標だけ示せば、その裏にある目的、背景など、あえて説明しなくともわかってくれるよね?といった甘えや思い込みやがその原因かもしれません。

 

おわりに

したがって、まず「なぜ?」を語った上で、「どうやって?」「何を?」という風にコミュニケーションするようにしてみてはいかがでしょうか。想像以上にまわりからプロジェクトへの協力を得られるかもしれません。

 

もし、あなたの語ったビジョンに共感してくれれば、彼らはビジョンを実現するために「ジブンゴト」として自発的に汗水流して働いてくれるでしょう。

それによりプロジェクトがスムーズに進捗し、成功を引き寄せるケースも増えるのではないでしょうか。

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