イギリス大学院留学

Market Harborough、イギリスの大学制度について質問

朝、起きてjohnと一緒に犬のCharlieの散歩に出かける。小さな湖べりを半周して、運河沿いに走る小道を歩く。昨日の夕方、強い雨が降ったので若干ぬかるんでいた。 朝食の後、オーストラリアで開催されているラグビーのワールド・カップの準決勝、ニュージーランド対オーストラリア戦を三人でテレビ観戦。当初の予想はいわゆるオール・ブラックスのニュージーランドが勝つのではないか、ということだったがオーストラリアのワラビー軍団が勝利。サッカーを見ていると、けっこう実力の差がはっきり出るゲームが多いが、ラグビーの場合、早めにうまく流れにのったほうが勝つ可能性が多い気がする。このゲームはオーストラリアの13番の選手がニュージーランドのパスをインターセプトして、一気にトライを決めてから完全にオーストラリアが優勢になった。

Dawnは風邪を患っているので、Johnと二人で出かける。Market Harboroughという街をJohnに案内してもらう。彼らの自治体の行政機能が集中しているところである。中産階級以上の街、という感じでバーミンガムとは歩いている人々の雰囲気が違う。ほぼ白人の街という感じだ。古い教会に行って話を聞く。教会の人ではなく、Johnに説明してもらったのだが、イギリスでよく見かけるさまざまな紋章、日本でいうと家紋のようなものを専門に作る人々がいて、そういった人々を養成するアカデミーがロンドンにあるのだという。ただ、この仕事はほとんどお金にはならないそうで、中産階級の知識人層で紋章に独特な美学上の構成に強い関心を寄せている人が通っているに過ぎないと言う話だ。

この町には、なぜか街の真ん中にフランス人による市場があったりする。狭い路地やアンティークストアをのぞく。家具だけではなく、古いものならなんでも商品にしているようだ。さびて赤茶になったのこぎりの歯まで大事そうに売られていた。そういえば、先日見た1960年代のロンドンを舞台にした映画BLOW UPでも主人公のカメラマンが小型機のプロペラを街のアンティークストアで購入していた。

夕方、再びJohnと一緒に犬のCharlieを散歩に連れ出す。散歩中の話題は、日英の社会保障の制度や不動産に関してだった。 7時くらいにDawnの弟のBrianとその奥さんMaxiがやってきて一緒に食事をする。

Brianはコヴェントリー大学の渉外担当というか、海外の大学をまわって、さまざまな協力関係や契約を結ぶことを仕事にして文字通り世界中を飛び回っている。ついでに、あちこちの海でダイヴィングを楽しんでいるという。

Maxiはコヴェントリー大学で法律を教えている。学部生を教えていてもつまらないのよね、とぽつりという。彼らは子供だから。大学院生を教えるのが楽しいという。Matured studentsの場合だと、彼女より年上の人々を教えることもあるわけで、そういうときはやりがいを感じるのだという。この人はかなりtalkativeで、いかにも大学の先生、という感じだ。

イギリスの大学制度に関して、いろいろと疑問に思っていたところをこの二人に聞くことができた。イギリスの大学はほとんどが国立だが、政府が財源カットの方向に動いていて、その分、学生の授業料が毎年跳ね上がっている。先週末には、ロンドンで学費の高騰に対する抗議のデモがあったくらいだ。このあたりは日本の国立大学の状況に似ているかもしれない。 ゆっくり食事をとりながら12時過ぎまで話し込み、BrianとMaxiが車で帰るのを見送ってからベッドに入った。

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