松岡利勝農相が首吊り自殺して息をひきとった(掲載写真はasahi.comをキャプチャしたもの)。
水道・光熱費流用疑惑で責めを追っていた上に、談合で問題になっている緑資源機構からの献金を受けていたことが続けて明らかになり、身動きがとれなくなったためだろうか。少なくとも、政治生命を危うくする致命的な問題が続いて噴出したのは明らかだ。
どちらも実に自民党の議員らしい利権がらみの問題で、死者にムチ打つつもりはないが率直なところ同情の余地はない。特に水道・光熱費問題の説明は国民を馬鹿にしているとしか思えない内容であきれるばかりだった。
自殺の根本原因は結局のところ自殺した本人にしかわからない。自らの招いた失策に加えて内閣や他の自民党議員からのプレッシャーがかかっていたのでないかと推測する。自民党イコール既得権益集団であることは間違いないが、松岡氏の問題はそれを実にわかりやすい構図で国民に印象づける形になった。野党にとっても格好の攻撃材料を与えた形だ。
その印象を引きずったままでは来る選挙に向けて自民党のイメージが悪くなり選挙のさいに形勢不利だと考える他の自民党議員から、大臣を辞任し、早めに離党しろなどとのプレッシャーがかかっていたのではないだろうか。あくまで推測の域を出ないが。
小泉首相は「自民党をぶっこわす」と言って結局のところ自民党を延命させる形になった。結局、自民党の既得権益は温存されているわけで「政治とカネ」をめぐる利権がらみの悲喜劇は今後も繰り返されるだろう。まったくやれやれ、である。
それにしても現役大臣の自殺というのは異例の出来事で、驚かざるをえない。
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