読書と出版

あなたの思考を深める読書の流儀

本を読む目的は人それぞれ、いろいろなものがあります。

その中の代表的なものに、「今まで知らなかった新しいことを知りたい」「自分の考えを深めたい」という目的や思いがあるのではないでしょうか。


photo credit: lumaxart via photo pin cc

より本質的には、私たちの多くは読書を通して、単に知識を増やしたいというよりは、自分の考えをより深めたい、シャープなものに研ぎ澄ましたい、という気持ちの方が強いのではないでしょうか。


そのために、どんな形で本とつきあっていくことが望ましいとあなたはお考えですか。

単に知識を増やしたいということなら、これだという一冊を読み、そこで新しい知識や情報に触れれば、目的は達成できるかもしれません。

しかし、「自分の考えを深めたい」というニーズを満たすには、一冊の本では、心許ない気がしています。

なぜなら、一つのテーマについて、一人の著者の意見に触れるだけでは、「ふーん、なるほど、そうかそうか」といった受け身型の読書になりがちだからです。受け身のままでは、自分の考えを深める、というポイントまでは到達するのはなかなか難しい。

それでは、どうするのが効果的な方法なのでしょうか。私は、同じテーマを扱った本を2冊以上読むことをオススメします。

二つ以上の、異なる見方、主張、論理構成、データ、裏付けに触れることで、比較対照をしながら自分ありの考えを深めやすくなると考えるからです。

さらに、それぞれの著者の見方や主張が似たようなものではなく、どちらかとえばまったく別のものであればよりいっそう効果的でしょう。

それらに触れることによって、あなたの考えや立場はあっちこっちへ揺れ動かされることになるかもしれません。

しかし、そうした中でどっちの見方や主張があなたが認識している現実により即した内容なのか、あなたは能動的に考え、どちらかを選択する判断をしたり、まったく別の新しい考えや結論に至る場合もあるでしょう。

そうした同質的でない、異なる情報のインプットが私たちの思考を深める上での格好の材料になってくれると私は考えます。

追伸:

以前から漠然と感じていたことを今回、まとめて書いてみたのですが、そのきっかけになったのはエイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット』という本。

企業の戦略企画部門で働くスティーブが、ビジネス賢人チャオから、利益モデルについて個人講義を週末に受けていくという内容のビジネス小説。

その賢人チャオが講義の終わりにスティーブに次回までに読んでおくべき課題図書を与えます。

そのさい、一つのテーマについて必ず複数の本を読み、自分なりの考え方とそれをサポートする事例を考えておくという宿題を出していました。

それを読んで、思考を深めるために一つのテーマについて複数の本を読んでおくことは有効だな、とあらためて感じたので、自分の防備録もかねてあらためて文章化したというわけです。

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