ロンドン・オリンピックで再確認した「エベレスト理論」とその効果

はじめに

ロンドン・オリンピックが閉幕しました。

今回、大会前からさまざまな種目の日本人選手が「金メダルを獲りにいきます」と話していました。これまでのオリンピックと比較すると、非常に多いな、という印象を持っていました。

それが自分自身を鼓舞しているのか、自信にあふれ心の底からそれを確信しているからなのか、その真意は本人にしかわかりません。

しかし、これは私が昔、どこかの本の中で読んだ、いわゆる「エベレスト理論」を実践しているのかな、と思い当たりました。

それでふたを開けてみると、日本は東京オリンピック以来最多のメダル38個を獲得。「エベレスト理論」あなどるべからず!と思った次第です。

 

エベレスト理論

さて、そもそも「エベレスト理論」とは何でしょうか?難しいことではありません。簡単に説明しましょう。

富士山に登ろうと準備してきた人に、急にエベレストに登りなさい、という話をしても無理な話だというのはわかると思います。

その逆に、はじめからエベレストを目指していた人は、いざ富士山に登る必要が出てきた場合、困難には感じないでしょう。

 つまり、低い目標を掲げると、それより高い目標を達成するのは難しい。

 その一方で、はじめから高い目標を掲げれば、それより低い目標に対応するのはそれほど難しくない。だったら、はじめから高い目標を掲げましょう、というのが「エベレスト理論」です。

 

女子サッカーなでしこジャパン
 
 今回、なでしこジャパンの監督を務めた佐々木則夫監督はこの「エベレスト理論」を実践して結果を出したようです。
 北京オリンピックの時、なでしこジャパンはベスト4を目標とし、ベスト4に残ったものの、結果として3位決定戦に敗れ4位となりメダルを逃しました。


 その時、佐々木監督は気づいたのだそうです。ベスト4に残ったチームの中で、はじめからベスト4を目指して戦ってきたのは日本だけだったと。他のチームは初めからもっと上、金メダルつまり世界ナンバーワンを目指していた。

 それに気づいてから目標を世界ナンバーワン、オリンピックにおいては金メダルにランクアップさせたのだそうです。その結果が昨年のワールドカップ優勝、そして今回のオリンピックの銀メダルにつながったと言えるでしょう。

 

おわりに

 あなたは人生において、仕事において、私生活において、どんな目標を掲げていますか。万が一、そこそこ現実的な路線で小さくまとまってしまっているとしたら、より大きく高い目標へと引き上げられないかを検討してみてはいかがでしょうか。

 高い目標を掲げることではじめて、あなたの能力を引き出すことができる、今まで見えなかったものが見えてくる、新しい視界が拓けてくる、そんなケースがたくさんある気がします。

 一度きりの人生、高い目標を持つことでより充実させてみたいものですね。

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