研究

万国博覧会の美術

 

朝食を済ませた後、上野の東京国立博物館の特別展示『万国博覧会の美術』を見に行く。 

1873年のウィーン博覧会から20世紀初頭のパリ博覧会までを主にカバーしている。僕の関心は、1893年のシカゴ博覧会に集中しているが、ヨーロッパの万国博の様子も想像以上に楽しく見ることができた。

自然の曲線美を多用したアール・ヌーボー美術には、日本の工芸の影響があったなどということは知識として知っていても、あまりピンとこなかった。しかし、実際のモノの展示を通して見せられると、なるほどそうに違いないと確信をするに至った。

万国博には、最新の産業・工業品を国家同士で誇示し合うという、モノのオリンピックのような意味合いを19世紀のあのころから持ち続けている。日本は当時、工業が発達していなかったので、その代わりに質の高い工芸品によって文明国であることをなんとか主張しようとした。

実際に海外の博覧会に出品された日本の品々をこの展示で目にすることができたわけだが、想像以上に質の高いもので欧米人の目を驚かせるのに十分だったことを視覚的に確認することができた。その衝撃がジャポニスム(日本趣味)にはずみをつけたのは間違いないだろう。

最後に、会場で売られていた展示パンフレット冊子(約400ページ、A4版)を2500円で購入。カラー写真がふんだんに使ってあり、解説も充実している。これで2500円なら安い、と満足して会場を後にした。

ピックアップ記事

  1. ストーリーは「心」を動かすための演出
  2. 日常のコミュニケーションにストーリーを!
  3. 相手にアクションを求めるなら「失敗談」と「成功談」をセットにしたストーリーを伝え…
  4. One Book, Three Points, One Actionから始めよう…

関連記事

  1. 研究

    豪の映画関係者FTAに反発

    ハリウッドから文化守れ、豪の映画関係者FTAに反発  オーストラリア…

  2. 研究

    カルチュラル・スタディーズ: イントロ(3)

    カルチュラル・スタディーズのアプローチ ここまで、カルチュラル・スタ…

  3. 研究

    The Harlem Renaissance

    ハーレム・ルネッサンス、よく耳にする言葉だが、具体的に把握していなか…

  4. 研究

    二つの研究発表を終えて

    6月23日 日本大学芸術研究会(第24回 芸術研究会)、25日 芸術メ…

  5. 研究

    テロと都市イメージの再構築

    最近の世界情勢において急速にフォーカスされるようになった国際テロリズ…

  6. 研究

    『カルチュラル・スタディーズ入門』

    著者は、クイーンズランド大学教授で『カルチュラル・スタディーズ』誌の編…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

アーカイブ

  1. 映画・写真・音楽

    Identity
  2. 読書と出版

    中原中也賞
  3. デザイン

    音楽と映像によるハレとケのエコロジー
  4. 映画・写真・音楽

    年末年始に観た映画
  5. 文章術

    文章を「総論」・「各論」・「結論」で構成する
PAGE TOP