イギリス大学院留学

粋なはからい

7時になって約束通り、スポンサーであるロータリー財団のカウンセラーDavidがフラットまで車で迎えに来てくれる。うちの奥さんを助手席に乗せ、僕は後部座席に。バーミンガム北部郊外のSatton Coldfieldを目指す。Davidの英語は癖がないので、かなり聞き取りやすく、彼女も少しずつ英語での会話にエンジンがかかっていった。英文の読解能力はともかく、発音は僕より彼女の方がより英語の音に近い、と個人的には感じている。

ここでJanetとDavidによるフルコースのもてなしを受けた。僕はどこかのレストランで一緒に食事をしておしまい、という風に今晩のDavidの申し出を勝手に想像していて、そう彼女にも説明していた。しかし、蓋を開けてみるといい意味で想像を裏切られる形になった。イギリスの家庭の雰囲気を味わえる夕べに彼女は大いに喜んでいた。Davidの粋なはからいと言っていいだろう。

Davidのガールフレンドと言っていいだろうJanetの家に到着。アンティーク家具がたくさん置いてある、典型的なイギリスの家の雰囲気の部屋に彼女は懐かしさを感じたようだ。というのも、アメリカでうちの奥さんがホーム・ステイしていたのはイギリス人夫婦の家庭で、僕も何度か訪れているが、確かに家具や装飾品の細部への気の使いようなどが似ている。

会話も弾み、またイギリスを訪れるときにはここを訪ねてみたいね、という風にフラットに戻ってから二人で話をする。もうちょっと彼女の滞在期間が長ければ(14日にはローマに発つ予定)ぜひとも僕が個人的に仲良くしているTarris家に夫婦で泊めてもらって、イギリスの自然を満喫してもらいたかったが、今回は断念していた(距離がバーミンガムからそれなりにあるので)。その分を、ちがった形でJanetとDavidがある意味では埋め合わせしてくれる結果となった。食事をしながらいろいろな話をして、4人ともそれぞれ楽しんだ。そして僕だけではなく、彼女にとっても楽しい思い出になったと思う。

いろいろな国の人々と知り合いになっておくと、その土地を訪れるのがとても楽しみになる。アメリカにはけっこう知り合いがいて、機会がある度に訪れるけれど、イギリスもそういった場所になる可能性は大いにあると思う。

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