距離を呪う

Chamberlain HallAbedとは宿泊しているフロアも同じ五階だったので部屋の前で待ち合わせてダイニング・ルームへ移動してから一緒に食事を取る。朝食はビュッフェ形式。食事のメニューはアメリカの寮での朝食とほとんど同じ。シリアル、パン、そしてヨーグルトとフルーツというライン・ナップである。
 それにしても、今住んでいるチェンバレン・ホールは、大学のメインの建物(時計塔)まで遠い。歩いて20分くらいかかる。20分というのは結構な距離だ。ひたすら緑に囲まれた通りを歩くので気分は悪くないが、午後の二・三時間の日差しの強い時間帯とぶつかるとけっこうつらい。
 大学の手続き関係をしたり、商業施設を利用しようとすると、どうしても時計塔近くのメインの建物群にまで足を伸ばさないといけないので、アクセスの悪さを呪いたくなる。


今日はたいしたイヴェントもなかったので食事の後、メインの建物まで行ってコースの料金をトラベラーズ・チェックで支払いに行った。その後、来た道をまた20分かけて戻る。部屋に戻って、午後の予定を考えたときにチェンバレンを出た後の部屋が自分に本当に割り当てられているか不安になったのでハウジング・サーヴィスのオフィスに行くことにするが、地図で確認すると、これも時計塔の近くだ。昼食をとってから、また森の中を20分歩いてハウジングのオフィスに到着するが、恐ろしい混みようで、ウェイティング・チケットを手にしたものの一人当たりにかかると思われる時間と、僕の前に並んでいる人間の数を計算すると今日中には受け付けてもらえそうにない。結局、コンビニ、本屋、カフェなど学内の商業施設の品揃えを確認して帰るくらいが関の山だった。図書館に入れれば、本でも借りてきて読むのだが、Student IDのレジスターが済んでいないので館内には入れないだろうとあきらめて帰ることにする。ともかく、この日の夜からコースの間、前の晩にどういうスケジュールで大学のどの施設に行く必要があるかを地図上でシミュレーションしてからでかけることにした。
 夕食は、Abedとサウジ・アラビヤ出身のKahrilと一緒にダイニング・ルームで取った。コースにはイギリス人も参加しているけれど、基本的には留学生ばかりなのでWhere are you from?でとっかかりを作って、May I have your name?でお互いの名前を確認するだけで知り合いや友人は増えていく。Kahlirはオフ・キャンパスのアパート希望でまだ探している最中だが「もしハウジングが決まっていないのなら、多少待たされても早め早めに行動した方がいいぞ。遅くなるほど、ああいうのって難しくなるからさ」とアドバイスしてくれる。確かにその通りだと思って、明日必ずハウジング・オフィスの受付にアコモデーションの状況を確認するぞ、と決心した。AbedはJarratt Hallという新しめのフラットに入ることが決定している。落ち着き先が決まっていると、なんとなく余裕があって羨ましい。

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