世の中にはいろいろな物語があります。
そして、さまざまな主人公が登場します。
あなたはどんな主人公がお好きですか?
あなたにとっての理想的ヒーロー像とはどのようなものですか?
それを考えることで、あなた自身の生き方や考え方がよりはっきりするようになるかもしれません。
For MeタイプとFor Youタイプの主人公
そこで、魅力な主人公のありかたについて私なりに整理したいと思います。
話をわかりやすくするために、主人公の生き方を単純化して大きく二つに分けてみます。
前者は、自分のことばかり大切にするFor Meの生き方、考え方をしている主人公。
後者は、まわりの人間を大切にし、他人のために何ができるかを考えるFor Youタイプの主人公。
最近見たがっかり映画
私が最近見た映画の中で、正直言ってこれはまったく感情移入できないな、と思った映画があります。
『食べて、祈って、恋をして』
単純化してアウトラインだけ紹介すると、ジュリア・ローバーツ演じる主人公が、自分の生活の拠点があるアメリカを離れヨーロッパ、インドなどを旅しながらひたすら自分探しをしていく物語です。
この映画を見終えたとき、私が感じたのは、この主人公が考えていたのは、ずっとFor Meで自分周辺のことばかりだったということ。最初から最後まで利己的な彼女のあり方に、感情移入できませんでした。
私が期待していたストーリー展開というものが感情移入することを邪魔していた部分もあると自己分析しています。
具体的には、さまざまな土地でいろいろな人々と交流していく中で主人公の内面的な変化、成長を遂げる姿を期待していました。
さらに言えば、利己的なFor Meの生き方から、大切な誰かのためにというFor Youの生き方・考え方に目覚めてほしい、そんな風に願っていたのです。
魅力的な主人公たちに共通するもの
私が考える魅力的な主人公が共通して持っているものは、誰かのために何かをしたいというFor Youの精神です。
たとえばスーパーマンや水戸黄門といったヒーローたちは必ず善良な市民の平和のため、自らアクションを起こします。そこにFor Me だけでなくFor Youの心意気を感じるゆえ、私たちは彼らに共感し、応援したくなるのではないでしょうか。
ウルトラマンは地球上に3分しかいられません。
だからといって、3分経過しそうになったら、「あとは、みなさんでなんとかお願いします。シュワッチ」と自分の星に帰っていってしまったら共感できるヒーローたりえないでしょう。
カラータイマーが点滅し自分の身の危険を感じつつも、なんとか目の前の怪獣を倒し、平和をもたらそうと奮闘するFor Youの精神に私たちは共感・感動し、応援していたはずです。
幼い頃の私のヒーロー
私がものごころついてから一番感動し、心のヒーローとなったのは物語は「長靴をはいた猫」に出てくる猫です。
よくよく考えるとあの「長靴をはいた猫」もFor Youを実践していました。親を失って、途方に暮れている飼い主のために一肌も二肌も脱いだわけですから。
主人公と共に学べるストーリー
私が今、魅力的だと考えているストーリー展開があります。
それは、もともとFor Me、利己的な精神で生きていた主人公が、壁にぶつかったり、それを乗り越える上で人々の協力を得る中でFor Youの精神に目覚めていくというストーリー展開です。
簡単に言うと「自分軸」→「他人軸」への転換。
なぜかというと、意外と知られていないのですが、人は自分のために行動するより、まわりにいる大切な人のために行動し、生きることで力を発揮できるし、それにより幸せになれる生き物だからです。
そうした真実に対する主人公の変化・気づきを追体験することで、私たち読者も物語からFor Youの精神を学び、精神的な成長を果たすことのできるストーリー。
そんなストーリーに魅力を感じ、積極的に触れたい、そんな風に私は考えています。
あなたの好きなストーリー、そしてヒーロー像は?
人それぞれ好きなストーリーのパターンやヒーロー像があると思います。
自分の考え方やものの見方を知るヒントとして、どんなストーリーやヒーロー像を自分が好きかについて、
あなたも一度、考えてみませんか。
自分自身をより深く知り、自分の人生観に気づいたり、意外な発見があるかもしれません。
この記事へのコメントはありません。