前からずっと見ようと思っていたが、なかなか見る機会に恵まれなかった映画『地獄の黙示録』を見た。舞台はベトナム戦争時。ベトナム奥地、カンボジアの奥で狂気に陥り、米軍の命令を聞かなくなった元大佐を連れて帰るのがマーティン・シーン扮する主人公の任務である。ある日本人学者は、この狂気の元大佐は現実にはマッカーサーで、その人物を奉っているジャングルの土民は日本国民のことだと主張している。確かに、軍人一家出身のエリートで、アメリカ上層部の命令を聞かなくなり、日本から撤退させられた経緯があるマッカーサーそっくりである。
戦争のむごたらしさ以上に戦争の馬鹿らしさを描き出しているし、アメリカ軍人の行動も皮肉の対象となっている。それにしても、DOORSの曲が挿入歌として、これほどぴったりくる映画はほかにはないだろう。
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