あるラーメン屋に立ち寄ったときのこと

はじめに

今回は、私が仕事帰りにふと目にとまった
小さなラーメン屋さんに立ち寄った時のことをお話ししたいと思います。


カウンター席に座り、注文を終え、ふと視線を上げると
目に入ってくるものがありました。

カウンター奥の壁に「相田みつを」を思わせるやわらかなタッチの毛筆書体で
次のような内容がつづられていました。

オーナーがなぜこの店をやろうと思いたったのか。

そのために、どんな修業時代を過ごし、
さまざま壁を乗り越えてきたか

現在の麺の製法やスープに
どのようにしてたどりついたのか。

食材の産地や素材の選び方
他にない隠し味に何を使っているのか。

どこにこだわり
どんな思いをこめて日々ラーメンをお客様に出しているのか。

ちょうど読み終わった頃にオーダーしたラーメンが目の前に
運ばれてきました。さっそく食べ始めます。


これが例のこだわりの細麺で……
このチャーシューは○○産○○豚で……
スープの隠し味……
そう言われれば、□□が入っているかもしれない!

そんなことを考えていると一人で食べていてもなかなか楽しいのです。

ストーリーがもたらしたもの

カウンター奥の壁にあった文章はその店のストーリーそのものだったのです。

もし、それがなければ○月○日、その店でラーメンを食べ、
空腹を満たし帰宅した、という無味乾燥な記憶だけが残っただけだったでしょう。

しかし、その店のストーリーに触れたことで、
そこでの経験は私にとってまったく別のものになったのです!

なぜでしょうか?

それは、ラーメンを食べることを通して
その店のストーリーに参加するという
別の意味合いが付与されたからです。

ストーリーのさらなる効用

ここでのストーリーの効用はそれだけではありません。

一人客の暇つぶしになる、店主の志や
こだわりをわかりやすく伝えることを通した
ブランディング効果、記憶や印象に残りやすい、など多岐にわたります。

そういったわけで私はこう言いたいのです。

飲食店のオーナーさんはいかがわしい業者にお金を払って
食べログやぐるナビにステルス・マーケティングを
しかけるくらいなら自分の店のストーリーを伝える努力をしましょう!

おわりに

また、飲食店に限らず、中小・大手企業に至るまで
ストーリーを伝えていることで差別化をはかっている組織はまれです。

そうした状況だからこそ大きなチャンスがあります。

特別な費用をかけなくともストーリーを語るだけで
競合店や他社と大きく差別化できるからです。

ストーリーにも創業者の起業ストーリー、商品開発ストーリー、営業ストーリー、
お客様の声ストーリー、新規事業ストーリーなど、いろいろなアプローチがあります。

もし、興味があって実際にやってみたいけれど
具体的にどうすればいいのかわからない、
という方は阿久澤に気軽にご相談ください!

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