研究

『カルチュラル・スタディーズ入門』

著者は、クイーンズランド大学教授で『カルチュラル・スタディーズ』誌の編集人である。英国でのカルチュラル・スタディーズ(以下CSと略す)の発展(発見)やCSの主要な問題意識が紹介されている。結論に「文化を軽蔑したり、経験を構成する権力関係を見落としたり、自分自身の経験を無視することなく現代文化について考察する方法をカルチュラル・スタディーズは学生に与えたのだった(p326)」とあるが、私自身もそういった学生の中の一人であると認めなければならない。CSを祭り上げるのではなく、それが含む問題点もところどころできちんと指摘している。後半は、メディア・スタディーズにいささか重点を置きすぎている感はあるものの全体としてバランスよくまとまっている入門書だと言っていいだろう。

ピックアップ記事

  1. 相手にアクションを求めるなら「失敗談」と「成功談」をセットにしたストーリーを伝え…
  2. ストーリーは「心」を動かすための演出
  3. One Book, Three Points, One Actionから始めよう…
  4. 日常のコミュニケーションにストーリーを!

関連記事

  1. 研究

    サイード死去

    asahi.com : 社会 米コロンビア大学教授(比較文学)…

  2. 研究

    Queer Studiesの基礎(歴史編)

    同性愛者の存在が近代になって認知されたのは1869年で、スイス人医師K…

  3. 研究

    マニ教的二元論

    日本語でも英文(下記本文の下線部参照)を読んでいても…

  4. 研究

    ロドニー・キング事件

    1995年のO.J.シンプソンの方は当時、アメリカにいてリアルタイ…

  5. 研究

    The World’s Columbian Exposition

    Norm BolotinとChristine LaingによるThe…

  6. 研究

    現在進行形のメディア状況

    イラク国民の捕虜の一部が虐待にあっていたことを示す写真や映像が次々と出…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

アーカイブ

  1. 連載

    【連載 第1回】あなたの人生を変える!超簡単「ストーリー思考」のススメ
  2. 研究

    人事担当者の未来は明るい?それとも? 今後の人事に求められる機能と役割とは
  3. 読書と出版

    ヒトラー暗殺計画とスパイ戦争
  4. 文章術

    「反論」を味方にして文章の説得力を高めよう
  5. 日記

    節分
PAGE TOP