人間観察をしていると、人の視点の置き方には一定の癖があることがわかります。
一つの文脈から、大きく分けると「鳥の目」型の人、「アリの目」型の人がいると思います。
あなたはどちらでしょうか?
「鳥の目」は俯瞰。上の視点から全体を眺め把握する視点です。
「アリの目」は近視眼。低い視点から、細部にこだわる視点です。
阿久澤はどちらかといえば「鳥の目」型。全体を大雑把につかみながらものごとを考える傾向が強いと感じています。
しかしながら、仕事をしていると「鳥の目」だけでは細部が甘くなります。ヌケやモレが出てくるのです。
たまたま幸いにも「アリ」の同僚が職場にいるので、時間があるときはチェックしてもらっています(「アリ呼ばわりするな!」と怒られそうですが……)。こういう人には頭が上がりません。感謝、感謝です。
ただ状況によって、最初から最後まで一人で完成させる必要のあるプロジェクトも現実に出てきます。
そうしたとき「鳥の目」によるズームアウトと「アリの目」によるズームインを意識的に切り替えていく必要があります。
このことを意識しはじめたのは、わりと最近のことで、阿久澤は現在、修行中の身です。
たしかに、振り返ってみるとこれまで見てきた「できるビジネスパーソン」は、この切り替えがきわめてうまく、それで仕事全体のバランスをうまくとっていました。
結論としては、まず自分が「鳥の目」型か「アリの目」型かを知った上で、そのスイッチをバランスよく切り替える意識や能力を磨くことが大切だということです。
そんなことを漠然と考えていたときに『超凡思考』という本を読みました。
その中で「ああ、これ、ちょうど漠然と感じていたことが言葉になっている!」という箇所があったので、最後に引用してメモおきます。
優れたビジネスパーソンの特徴は、ディテールにこだわりながら、ぐっとズームを引いて全体像を見る力に優れている点(p107)
僕がハーバードで上位5%に入ったのも、ある時はピントをズームインし、あるときはズームアウトするような考え方をしていたからだと思います。ディテールにこだわる一方で、俯瞰的な大きな見方をすること。感情移入して情熱的に見ることもあれば、客観的に数字で判断を下すことも大切(p138)
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