
アメリカのオフィスを舞台にした映画などを見ていると、サプライズ・パーティーの場面に出くわすことがよくあります。

 そうした場面にあなたならどのように反応するでしょうか。
 なんだか楽しそう、自分もやってみたい、と思うかもしれません。
 仕事中なのに不真面目じゃないか、といった見方もあるでしょう。
 文化的な違いで理解不可能、という感想を持つでしょうか。
 そうした状況を理解する上で参考になる本が小山薫堂著『人を喜ばせるということ』です。

 小山薫堂氏はアカデミー賞の外国映画部門賞を獲得した『おくりびと』の脚本を担当した人物。「料理の達人」「カノッサの屈辱」などユニークな番組を企画した放送作家でもあります。
 本を開くと、ひたすら著者がサプライズを仕掛けたり、サプライズさせられたりという事例が紹介されています。

 どれもなかなか工夫のあるサプライズで、しかもスリルや楽しさがこちらにも伝わってきて、途中でページをめくる手がとめられなくなるほど。
 しかし、単なるサプライズ事例集ではありません。
 サプライズには単なる仲間内の儀式である以上に素敵な効用があることをこの本は気づかせてくれます。
 サプライズすること、サプライズさせられることによって、人と人とのつながりや絆が深まっていくことがよく伝わってくるからです。
 読了後、あなたも身近にいる誰かをサプライズさせたくなることうけあいです。
人を喜ばせるということ―だからサプライズがやめられない (中公新書ラクレ)
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小山 薫堂 
中央公論新社
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