テレビ番組『セサミ・ストリート』、あなたもご存じだと思います。
エルモ、ビッグ・バード、クッキーモンスターなど原色使いの色鮮やかなキャラクターの姿が頭に浮かぶ人も多いはず。
その中でもビッグ・バードは、番組でまさにビッグな存在感を放っているキャラクターといっていいでしょう。
photo by Zeus_the_Ferret’s
しかし、『セサミ・ストリート』スタート当初、ビッグ・バードは存在すらしていませんでした。
現在、『セサミ・ストリート』のあらゆる場面にぬいぐるみ人形のマペットが登場します。しかし、かつての『セサミ・ストリート』はそうではありませんでした。
小さなマペットが活躍する空想的なパートと、大人が街を歩き回っていろいろとつぶやきながら世界を解説する現実のパートに分けられていました。
その背景には、空想と現実を子供に混同させることは好ましくないとする児童教育学者のアドバイスがありました。
しかし、そうした現実のパートに対して、それを見る子供たちは関心を示しませんでした。
大人だけが登場して、理解不能なことをつぶやくのが子供にとって退屈きわまりなかったのです。
そこで、現実の街のシーンを登場する大人たちと一緒に歩きまわることのできる子供の関心を惹きつけることのできるキャラクターを発明する必要がでてきました。
そこで発明されたのがビッグ・バード(同時にオスカーとスナッフィーも)だったというわけです。
意外にも、ビッグ・バードは番組を成立させていく必要から生まれた後発組のキャラクターだったのです。
つまり、ビッグ・バード誕生の裏には、制作者たちの試行錯誤があったわけです。なかなか興味深いエピソードだと思いませんか。
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