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身近な著作権

ローレンス・レッシグの『FREE CULTURE』を読んでいる。レッシグはスタンフォード大学の憲法学教授で、サイバー法の第一人者であり、何よりもクリエイティブ・コモンズの主導者だ。
Free Culture

今まで読んだことのある無味乾燥な著作権ガイドのような本とくらべればぐっと読み応えがある。もちろん、レッシグの議論はアメリカの著作権法を念頭においたものだ。しかしながら、日本の法律もかなり影響を受けているというよりも、アメリカに右に倣えの部分が多い。よって、ここでの議論は日本の著作権や知的財産権をめぐる現実認識にも十分役立つはずだ。


昨年12月から今年3月上旬まではあまりにも寒すぎて朝のウォーキングを控えていた。3月中旬からipodを携えてウォーキングを再開した。音楽よりは基本的にはpodcastingの番組を聴きながら歩くことが多い。

podcastingの番組では、曲紹介の曲の部分がカットされる率が極端に高い。特に地上波で録音された番組の曲は90%に近い割合でカットされる。

このあたりの理由を、レッシグは非常にわかりやすく説明している。地上波ラジオができたとき、ラジオ音楽に関する著作権に関する最大の圧力団体はラジオ局だった。ラジオ局は少額の作曲家・作詞家への著作権料は支払うが、レコーディング・アーティストへは支払いを行わなくてすむよう関係者に圧力をかけ、実際に法もそのような形で成立し、適用されている。

podcastingを含むインターネット・ラジオの著作権法整備の段階において、最大の圧力団体はレコーディング・アーティストを代表するRIAA(アメリカレコード産業協会)だった。結果的に、インターネット・ラジオにおいて曲を流す場合は、地上波ラジオでは支払う必要のないレコーディング・アーティストへの著作権料を支払うことが義務づけられた。

このように見てくると、著作権をめぐる法律が圧力団体の恣意的な意図をかなりくみ取った形で成立していることがわかる。その恣意的な取り決めが僕の聴くpodcastingの番組にも縛りになっていて、「はい、○○の■■■■を聴いてもらいましょう」……一瞬の無音状態……「○○の■■■■を聴いてもらいました。とってもいい曲ですね……」という曲を聴けないものにはなんとも切ないコンテンツの流れを生み出しているのだ。もちろん実害はないけれども、法の矛盾した成立事情を知ってしまうと現状にちょっと憤りや不満を感じることになる。正直なところ。

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