[新訳]経験経済

[新訳]経験経済
絶版となっていて手に入らなかった『経験経済』に新訳版が出たので購入し、早速読んでみた。

産業構造の移行が農業→産業→サービス→経験といった形で説明されている部分にはそれほど目新しさはないかもしれない。

しかし、ここではその次の段階の現状や可能性について議論されている点が特筆に値すべきだ。本書のタイトルにもなっている「経験経済」の代表格はやはりディズニー・ランドであろう。作り込まれたテーマパーク、非日常的な娯楽体験は経験的満足と思い出をもたらす。

しかしながら、それはやはり一過性のものにすぎない。その次に人が求めるのは一過性ではなく持続する変化だという。例えば、家のリフォームや美容整形などのテレビ番組が最近よく放送され、人気もあるようだ。どちらも一過性の変化や経験ではなく、モノで言えば改造、人で言えば変身に近い。こういったニーズに答えていくことがビジネス的に重要になってくると、著者であるパインとギルモアは指摘する。


こういった動きを彼らは変革経済と名づけている。パインとギルモアの議論には先見性だけでなく説得力も十分ある。ビジネスや産業構造のありかたを考えるだけでなく、現在の情報社会や消費社会のありかたを考える上でもエキサイティングな内容になっている。読んでおいて損はない一冊だ。

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