あなたが自分で語るストーリーに深みを持たせたいと
思ったらどうすればいいでしょうか。
いくらあなたが努力してストーリーを語っても
それが薄っぺら、表面的なもの、深みがない……
そんな印象を受け手に持たれれば、
ストーリーの効果は半減してしまいます。
しかし、ストーリーに深みを出すと言っても具体的にどうすれば……
急にそんなことを言われても、ピンとこない、
という人の方が多いのではないでしょうか。
そんな時は「過去」、
別の言い方をすれば「歴史的要素」をあなたのストーリーに注入しましょう。
わかりやすくするために次を比較してみましょう。
・現在のことだけにフォーカスしたストーリー
・過去や歴史的事実に言及しつつ現在を語るストーリー
あなたは、どちらから説得力や深みを感じるでしょうか?
圧倒的に後者ではないでしょうか。
現在のみにフォーカスしたストーリーは「点」を語っていることになります。
点からは深みが感じられませんね。
過去や歴史の流れのと関連づけて現在を語ったストーリーなら
「線」を語ることになります。
その「線」上には過去と現在の対比、遠近法が成立します。
それがストーリーの深みを増すスパイスになるのです。
もう少し具体的に見てみましょう。
サンプル文(A) 私が関わったAプロジェクトは2011年11月に成功裏に終了した。【現在のみ】
サンプル文(B) 私が関わったAプロジェクトは2011年11月に成功裏に終了した。このプロジェクトを発案・企画した2009年7月、上司への理解はまったく得られなかった。正直なところ、ほとんど無視された形に近かった。しかし、私はこの企画をどうしても実現させたかった。そこで企画案に修正を重ね、最終的にゴーサインが出たのは約半年近くたった同年12月のことだった……【現在+過去】
サンプル文(A) は、単なる事実の記述ですが、
サンプル文(B) のように過去に言及することで、ぐっとストーリー性が高まります。
話に深みも出ますし、読み手を「感情移入させる力」も高まります。
サンプル文(A) の中身についてまったく興味がわかなかったあなたも、
サンプル文(B) を読むと、どんなプロジェクトで
この先どんなプロセスがあって成功にこぎ着けたのか、
そんな興味がわいてくるのではないでしょうか。
「物語力」で人を動かせ!
したがって、あなたのストーリーに深みを持たせたいと思ったら、
「過去」や「歴史」をあなたのストーリーに注入してみて下さい。
丁寧にそれを語れば、深みが出るだけでなく、
読み手を感情移入に誘い、共感、感動させる効果も期待できるのです。
ぜひ、お試しあれ。
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