今回はマイケル・ルボーフの著書『お客様の心をつかむ真実の瞬間』のポイントだけ紹介したいと思います。
この本は、ジャンルで言えばマーケティングの本。顧客を獲得・維持し、商品・サービスを購入してもらい、増収・増益につなげていくための仕組みがマーケティングですね。
なぜ、広報パーソンである阿久澤がマーケティングの本を読むのでしょうか。
広報というとPRやブランディングをイメージする人が多いと思います。もちろん、PRやブランディングは広報パーソンにとって大切な領域です。
しかし、よく阿久澤が自分に対してする質問に次のようなものがあります。
「広報パーソンの究極の目的とは何か?」
その答えははっきりしています。
「自社やクライアント企業の成長に貢献すること」
そうした企業の成長に貢献する一番手っ取り早い方法は何でしょうか?
それは顧客の獲得・維持、それを通した売り上げ増加のための仕組み作りを行うこと。それがマーケティングなわけです。
ゆえに阿久澤はマーケティング関連書籍を大量に読んでいます。
著者マイケル・ルボーフは、大学で教鞭を執っていましたが、若くして著作家・講演家として成功し、それを機に大学を離れ、コンサルタントとして活躍している人物。
この本は、ルボーフ初期の著書で、彼の他の本と比較すると斬新さはありませんが、マーケティングや営業のキモをしっかり押さえた良書です。
この本のポイントは以下の言葉に集約されています。
「売ることと買うのを手伝うことは全く違う別のことである。人は買うことは大好きだが、売りつけられることは嫌う」
これは広報パーソンとしても胸に刻んでおきたい言葉です。
ホームページやパンフレット制作にかかわることが多いのが広報パーソン。
そうした広報媒体に盛り込む情報やコンテンツの方向性を考えるさい、このルボーフの言葉とそれを支える視点が役に立つのです。
えてしてホームページやパンフレットづくりとなると、自社やクライアントの商品やサービスのよさを一方的に主張するものになりがちです。
たとえば……
「うちの会社ではこんなすごい商品を売っています」
「○○において弊社のサービスは多くの評価をいただいています!」
しかし、そういった自画自賛型の情報展開の仕方では、受け手の心には決して響きません。
あくまで受け手が求めているメリットにフォーカスすべきです。
より具体的に言えばソリューション、つまり問題解決にどう役に立つのか?
そこにスポットライトをあてて情報提供を行わなければならないのです。
これは基本の基本かもしれませんが、多くの広報媒体がそうなっていない現実があります。
それゆえ、このルボーフの言葉を心に留めておきたいと阿久澤は考えているわけです。
最後に、もう一度引用します。
「売ることと買うのを手伝うことは全く違う別のことである。人は買うことは大好きだが、売りつけられることは嫌う」(マイケル・ルボーフ)
■編集後記(?)
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
少し春めいてきましたね。
近所の梅の花が咲きはじめ、その脇を通りかかると香りを感じるようになりました。
休日、阿久澤は自宅周辺を愛車ビーノ(YAMAHAのスクーター)で移動しているのですが、冬場、特に寒さが厳しい朝は一発でエンジンがかからず、ちょっと苦労します。
ところが、最近一発でエンジンがかかるようになってきました。こうしたことを通して、個人的に春が近づいてきたのを感じています(笑)。
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