カリスマたちは比喩の達人

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「比喩」「たとえ」は言葉のパワーを増幅する力を持っています。
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picture by h.koppdelaney
レゾナント・コミュニケーション(共感型コミュニケーション)を実践する上でも、比喩は大きなパワーを発揮します。


比喩を使うことで、相手との共通理解が得やすくなるからです。
最近よく耳にする比喩の中で、私が秀逸だと思っているものに次のような言葉があります。
「コンクリートから人へ」
ある意味、現政権の政治的スローガンになっているこの言葉。
すっと胸に響いてきます。
シンプルな言葉ながら、その中身がイメージしやすい。
消費者・少子化担当大臣 福島瑞穂さんがインタビューを受けるといつもこの言葉を連呼してしまうのもわかる気がします。
(ちなみに福島さんは「きっちり」という言葉が大好きなようで、短いインタビューの中でも、必ずこの言葉を連発します) 
「コンクリートから人へ」を丁寧に噛み砕いて表現すると、次のようになるかもしれません。
「道路・建築・ダムなどのインフラに対する公共投資中心主義から脱却して、教育サービスの充実、雇用安定や社会保障などのセーフティーネットの強化に努め人間中心主義の政策実行を目指します」
こちらの方が具体的な中身に踏みこんでいます。説明としても親切。
しかし、「コンクリートから人へ」のようにすっと胸には響いてこない。ぱっと共感はしにくい。
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picture by h.koppdelaney
効果的な比喩には、自分と受け手の間に共通理解や共通のイメージ、さらには共感を形成するパワーがあります。
 時代を熱く駆け抜けたカリスマたち、ヒトラーからマザー・テレサ、ガンジーに至るまで彼らは比喩表現の名手でした。
 比喩の力で、レゾナント・コミュニケーションをパワフルに展開したカリスマにならって、あなたも日常生活、文章やスピーチ、プレゼンテーションなどにおいて比喩表現を使うことに意欲的になってみませんか?

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