相手にアクションを求めるなら「失敗談」と「成功談」をセットにしたストーリーを伝えよう

■はじめに

私たちが周囲の人々になんらかの行動を起こしてもらうよう求める場面はビジネスの場面だけでなくプライベートの場面においてもあふれています。しかし、人にアクションしてもらうことは簡単ではありません。

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photo credit: rolands.lakis via photopin cc

それでは、どうすればいいのでしょうか?

具体的には、この記事の表題にあるように「失敗談」と「成功談」という二つの要素を組み合わせたストーリーを相手に伝えることを心掛けてほしいと思います。

どう行動すれば失敗し、どう行動すればうまくいきそうか、具体的なイメージを聞き手に持ってもらうことで、相手にとって行動しやすい状況を用意することを心掛けましょう。

■失敗談の場合

たとえば、上記の組み合わせではなく、「失敗談」だけをあなたが伝えたとしたら?
笑い話のネタとして話をするのなら別ですが、失敗談のみだと、ある行動をすることの危険性を示すことはできても、どう行動をとるべきか、その先を示すことができません。

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■成功談のみの場合

次に、後者の「成功談」だけあなたが伝えたとしたらどうでしょうか。
ややもすると相手はあなたが自慢話をしたいだけだと誤解するかもしれません。

 

■聞き手に納得がいく話の流れ

だからこそ、二つの要素「失敗談」と「成功談」を組み合わてセットにしたストーリーを伝えるようにしてほしいのです。20130901teach

なぜなら、うまくいかなかったという「失敗談」だけではなく、失敗からこうしたことを学び、その教訓を生かしたから、うまくいった、という「成功談」があると、聞き手は、あなたの学びを追体験できるからです。

聞き手はあなたのストーリーから、たとえば次のようなことを学ぶことができるでしょう……

・何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか。
・失敗したのは他の人のせいか、状況のせいか、あなた自身のせいなのか。
・将来、自分の失敗を防ぐのにはどうすればいいのか。
・どうすれば失敗を成功に変えることができるか。

 

■ストーリーの基本

このブログで繰り返しお伝えしているようにストーリーの基本パターンは
「越境→危機→成長→勝利」の4つのステージ。

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各ステージのエッセンスを表現すると次のようになります。

【越境】
こういったきっかけがあって、こんなことに挑戦することになった。

【危機】
ともかく体当たりで挑戦したが、こんな手痛い失敗をした。別のやり方も試してみたが、またうまくいかなかった。

20130901failure002【成長】
その経験を通して自分に何が足りなかったか、自分の何が間違っていたか分析しながら、いろいろ試してみた。そこで得た学びを生かして、今度はこのような工夫をして、はじめうまくいかなかったことに再挑戦した。

【勝利】
その結果、このような成果や勝利を得た。だから、手痛い失敗から自分が学んだことを今後も大切にしていかねばならないと思っている。

 

■どう行動するかは聞き手にまかせよう

聞き手としては「越境」「危機」のくだりで、立ちはだかる壁や危機について知ることで、ハラハラどきどきし、あなたに感情移入することになると思います。

その後に「成長」「勝利」のくだりで、どんな学びがあり、どんな工夫・行動をしたのかがわかるので、成功への流れがイメージできるようになります。

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あなたの語った内容をどう消化し、それによってどう行動するかは聞き手にまかせましょう。あなたのとった行動をマネて解決する問題なら相手はそうするかもしれません。それほど単純でないものなら、あなたの行動や知恵をヒントや参考にして自分なりの答えを出してもらう必要があるでしょう。

そういったわけで、コミュニケーションを通して相手に行動を起こしてほしい場合には「失敗談」と「成功談」をセットにしたストーリーを聞き手に伝えることをオススメします。

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