完全無欠のヒーローの自慢話なんか誰も聞きたくない

あなたも人間なので苦手なことやコンプレックス、思い出したくない失敗、恥ずかしい過去の記憶がたくさんあるかもしれません。

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私もその手の材料は豊富に持っている方だと自負して……おっと、自負する必要はないですね。

ただ、ストーリーを語ろうとする場合、一見すると自らの弱みや打ちひしがれた過去の経験一つ一つが財産になります。ネタになりやすいわけです。

たとえば、あなたが会って初めての人に、過去の成功話をたいした前置きもなく、語りはじめたらどうでしょうか。

そこに思いがけない工夫や人との出会いがあれば、興味深く聞いてくれるかもしれません。

ただ、感心こそすれ、共感してもらうことは難しいのではないでしょうか。

また、あなたの話から何も学ぶところがなかったとすれば、聴き手からすると単なる自慢話を聞かされた、ということになるでしょう。これでは、明らかにマイナスです。

ストーリーが人を動かすのは共感あってのこと。
聴き手は共感できる人物に何らかの出来事や変化が起きたときに関心を示します。

それでは、どんな人物に聴き手は感情移入したり共感するのでしょうか。完全無欠の英雄?絶世の美女?そんなことはありませんね。

20130630myhero photo credit: Kaptain Kobold via photopin cc

どちらかというと不器用で、悩みや葛藤を抱えている人物の方が身近に感じ応援したくなってしまうものです。

だから、あなたが自分自身のストーリーを語るときは、人に語りたくなかった過去、隠してしまいたい失敗などをむしろ積極的に語ることで、あなたのストーリーのパワーが増すことになるのです。

失敗、コンプレックス、窮地や葛藤に陥っているマイナスの状態から、あがき、挑戦して、最終的に勝利をつかんだ、という話の方がストーリーとしても面白いし、主人公に感情移入しやすい、というのはイメージしやすいと思います。

お笑い芸人のネタもかなりの部分が自分の失敗や苦労話が多いですよね。

あなたも生活や仕事において、うまくいかなかったり、落ち込むことが少なからずあると思います。

そんな時こそ歩みを止めないことが大切です。後でネタとして笑って人に話せるように、その後をプラスのストーリーに持っていけるよう動いていきたいものです。

 

 

P.S.

私の大好きな詩人で小説家のリチャード・ブローティガンは比類なきユーモアに富んだ人物でした。

藤本 和子
あまなつShopあまなつで見る同じレイアウトで作成

しかし、自分の人生を笑い飛ばすことはできなくて詳しい理由はわかっていませんが、1984年にピストル自殺してしまいました。

何があっても、自らの歩みを止めないこと、それを私はブローティガンに求めたかった。

 

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